ブロックチェーン3.0とマイニングのない次世代通貨?

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(翻訳記事)
ブロックチェーンは、現在開発されているいくつかの新しいプロトコルとともに変化しており、ご存知のようにそのシステムを変えつつあるようです。
最新の具現化したものは、「ブロックチェーン3.0」と呼ばれているものです

“COTI”と呼ばれる新しい会社は、暗号通貨のスケーラビリティの問題を解決し、ビットコインを追い抜くとされる、ブロックなし/マイニングなしの新しいブロックチェーンを設計しました。

暗号通貨は、支払いを安く、速く、安全で簡単にするために導入されましたが、さらに、彼らはそれ以上のことを成し遂げました。

マイニングに関わるマイナーがトランザクション(取引)を確認するのにかかる時間とお金は、ビットコイン トランザクションの場合で3〜5 TPS(1秒あたりのトランザクション数)を実行でき、イーサリアムの場合で15 TPSとなり、わずかに優れていることを意味します。

ただ、それは、何百万人もの人々が日常の買い物に暗号通貨を使用することを期待する場合には明らかな問題となるでしょう。
ウォレットアドレスに係る悪夢のような煩雑さ、および暗号化に係るエネルギー消耗は言うまでもありません。

COTIは、DAG(Directed Acyclic Graph:有向非巡回グラフ)プロトコルに基づいて新しいブロックチェーンを設計しました。
DAGは、マイニングやブロックがないブロックレス・ブロックチェーンです。

有向非巡回グラフ(DAG)
DAGとは、グラフ理論における閉路のない有向グラフのことである。有向グラフは頂点と有向辺(方向を示す矢印付きの辺)からなり、辺は頂点同士をつなぐが、ある頂点{\displaystyle v}vから出発し、辺をたどり、頂点に戻ってこないのが有向非巡回グラフである。(Wikipediaより)
Bitcoinではブロックチェーンとプルーフオブワーク(PoW)によるコンセンサスアルゴリズムで取引の正しさを担保してきたが、それと同様の役割を担うのがDAG。

取引情報は、本質的に一方通行で巡回しない流れで進行し、特定の方向に流れます。
つまり、トランザクションは複製できず、以前のトランザクションに基づいて自動的に確認できます。
(ブロックは作らずに一つ一つ処理していき、取引情報一つに対して複数の取引情報が繋がっている形になる)

したがって、取引を確認するために時間を費やすマイナーや、その確認に対する成功報酬というものが存在しません。
これにより、実質的にリアルタイムで、低コストで相手のウォレットに資金をクレジットできます。

さらに、マイナーがいないということは、確認のための計算処理やエネルギー消費(膨大な電気が不要)がないことを意味します。

さらに、COTIは、ユーザーの資金を「コールド」オフラインウォレットに保存し、最新のサイバー攻撃から保護します。

したがって、ビットコインの3~5 TPSとは異なり、COTIでは、10,000 TPSを処理できます。
法定通貨の世界で機能するもの(つまり、即時支払いプロセス)を暗号化の世界にもたらしています。

COTIは、実際の事業として存在しており、ICOを経ていませんが、すでに8,000万人のユーザー、4,000の業者、1500万ドル以上の価値がある取引プラットフォームを備えており、すでに世界中の250,000店舗のPOS端末で使用されています。

COTIは、かなりの経験を持つチームによって運営されています。
グレッグキッド(Twitter、スクエア、コインベース、リップルの初期投資家)、スティーブハイルブロン(Investec plcのCEO)、マシューマクブラディ博士(ブラックロックのCIO)、およびJPMorgan、Goldman Sachs、HSBC、UBS、KPMG、IBM。

COTI のCEOであるShahaf Bar-Geffen氏の話を伺いました。

すでに説明したように、COTIは、Trustchainと呼ばれるDAG(Directed Acyclic Graph)データ構造に基づいた新しいブロックチェーンを設計しました。
DAGは、マイナーやブロックがないブロックレス・ブロックチェーンであり、実質的にリアルタイムで低コストのトランザクションの確認を可能にします。
Shahaf氏は、デジタルメディアおよび広告ビジネスであるWEB3の共同設立者兼CEOでもありました。

 

<COTIがどのように機能し、ブロックチェーン3.0の観点からこれがどのように関連しているかの概要を教えてください。>

『COTIでは、加盟店、政府、分散型決済ネットワーク、安定したコイン発行者が使用するように設計された、分散型決済に最適化された世界初のブロックチェーンプロトコルを構築しています。DAGベースのTrustchainプロトコルは、ブロックチェーンの次世代型であり、特殊なユースケースに特に適した実行可能なブロックチェーン3.0ソリューションです。』

Geffen(Shahaf氏)はさらに、分散化が未来の形であり、Trustchainが次世代のブロックチェーン3.0ソリューションであり、暗号通貨の大規模な導入に世界を一歩近づけると述べています。

『私たちのビジョンは、お金をデジタル化し、その背後にある技術を改善することです。私たちは、お金が完全にデジタル化され、お金が今日持っている制限に縛られない未来を見ています。』

 

<COTIはPOW(proof of work)のセキュリティをどのように改善しますか?>

『DSP(二重支出防止)ノードを導入し、ネットワークのすべての参加者に信託を適用することにより、我々のネットワークでのTrustchainプロトコルセキュリティを実現します。COTIでは、二重支出攻撃はまったく不可能であるため、既存のブロックチェーンプロトコルよりもはるかに安全です。』

二重支出問題に対するほとんどの既知の解決策は、非効率的または集権化されています。
Geffen氏によると、DSPソリューションは、トランザクションが正当なものであるか、二重支出であるかどうかについて合意機能を有する少数の信頼性の高いノードをネットワークに追加することで構成されます。
トランザクションにDSPノードの署名が半分以上ある場合、コンセンサスが得られます。

トランザクションを検証するために必要なPoT(Proof of Trust)を使用して、さらに一歩進めます。
まれに、攻撃者が多くの小さなトランザクションを実行できる場合、アカウントの信頼スコアが低下し、新しいトランザクションを作成するために必要なPoTが増加し、そのような攻撃を非常に迅速にブロックします。

同様の別な攻撃方法としては、多くのユーザーアカウントを使用して無効なトランザクションでネットワークをあふれさせることです。
COTIでは、すべてのトランザクションがフルノードによって検証されるため、このような試みはほとんど成功しません。

 

<この通貨の技術的側面は何ですか?また、これまでの仕組みをどう変えるのですか?>

『ベースレイヤプロトコル上に構築された高性能暗号通貨を導入しました。
この暗号通貨は、COTIエコシステム内でのすべての料金やステーキングを含む一般的な支払い手段として使用されます。
バウチャートークン、安定コイン、グローバル企業向け、または他のブロックチェーンでの決済を高速化するスケーラビリティトークン等があります。』

Geffen氏は、自社のインフラ設備がMulti-DAGをサポートすると説明しています。Multi-DAGは、他のプラットフォームでは利用できないユニークで革新的なコンセプトであり、さまざまな目的や発信元に使用できます。

また、ネットワークへの新しいトークンの合理化された展開を可能にする独自のソリューションである、on-chain(ネットワークのチェーン上に記録される取引)DAGベースのスマートコントラクトも導入しています。

COTIエコシステム内のすべての料金は、COTIネイティブコインで支払われます。このようにして、インフラ設備でサポートされるすべてのアプリケーションとトークンは、ネイティブコインの流通とトークンの価値をそれに応じて増加させます。

『当社のMulti-DAGは、スマートコントラクトと複数のジェネシス・トランザクション(一番最初の取引)の可能性とともに、高性能で安定したコインの作成を可能にします。

ほとんどのステーブルコイン(安定仮想通貨)は基本的にERC-20トークンであり、毎日の支払いにはほとんど使用できません。
しかし、COTIにおいては、高い情報処理能力、迅速な確認、低料金により、独自の運用・処理システムと確認ルールを備えた非常に使いやすい安定したコインを作成できるため、そうした状況とは異なります。』
とGeffen氏は付け加えました。

 

<最後に、COTIの次のステップは何ですか?>

『これまでに、チェーン上でのKYC(身分証明確認)、トラスト スコアリング メカニズム(信用度の数値化)、COTI PayでTrustchain AlphaNetプロトコルを開始しました。

また、今後数か月でCOTIにてさらに興味深い開発を実施します。

11月の終わりに、 COTI-X交換機能と最初のホワイトラベル製品(ある企業が独自で開発した製品やサービスを他の会社が自分のブランドとして販売できる権利、製品)をリリースし、2018年12月30日にTestNetをリリースする際に、複数処理の調整・制御システムを展開します。

スマートコントラクトとPOS統合は、2019年第2四半期にメインネットで実装されます。

【原文】Blockchain 3.0 and COTI – Next Generation Technology Without Mining?

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