
この記事では、ビットコインの半減期とは何か、なぜ設定されているのか、について詳しく解説していきます。
また、ビットコインの次の半減期の時期や値動きとの関係などの詳細な内容についてもご紹介します。
1) 仮想通貨における半減期とは?
仮想通貨の半減期とは、「通貨の新規発行量が半減する期間のこと」を指します。
より具体的にいうと、マイニングをするマイナーへの報酬が半減する時期のことです。
実際、ビットコインのマイナー報酬は公開当初50BTCでしたが、2012年の半減期で25BTC、2016年の半減期で12.5BTCになりました。
なおビットコインでは約4年ごとに新規発行量が半減するのですが、正確にいうと21万ブロックが生成されたタイミングで半減期が訪れるように設定されています。
《豆知識》
□ブロックチェーンとは?
ブロックチェーンとは、分散型台帳と呼ばれており、送金などの取引情報をまとめた「ブロック」が、チェーン状に結びついています。
□マイニングとは?
マイニングとは、簡単にいうと送金などの取引の検証・承認作業のことで、マイニングを行なった参加者「マイナー」には、作業の報酬としてビットコイン(BTC)が支払われます。
4年とは約210万分(minute)なので、10分×21万ブロック=約4年ということができます。
ここまでで、ビットコインの半減期については理解していただけたでしょうか。
次の段落では、ビットコインの半減期がなぜ存在するのか、その理由を説明していきます。
2) なぜ半減期があるのか?
半減期が存在する理由は、市場に流通するコインの総量を調整するためと考えられています。
ビットコインは、日本円や米ドルなどの法定通貨と異なり、インフレ時に発行量を減らしたり、デフレ時に発行量を増やしたりすることができません。
そのため、ビットコインでは、通貨の総発行量が増えるにつれて、通貨の新規発行量が減るよう半減期を設定し、市場にコインが流通しすぎるということを防止しているのです。
3) ビットコインの半減期は今後どうなっていくのか
ビットコインの半減期は今後、下記のようなスケジュールで進んでいくと考えられます。
時期 新規発行枚数
2012年 11月(1回目) 50BTC→25BTC
2016年 7月(2回目) 25BTC → 12.5BTC
2020年6月 (3回目) 12.5BTC → 6.25BTC
3回目の半減期が訪れるのは、今年の6月になりそうだとの予想が有力ですが、ブロックの生成速度にばらつきがあるため、6月より早くなる可能性も、遅くなる可能性もあります。
そのため、半減期の時期を確実に知りたいという方は下記のサイトなどで確認すると良いでしょう。
これまでの内容でビットコインの半減期とは何か、次の半減期はいつ起こるのかについてはおよそ理解していただけたのではないでしょうか。
最後に、過去のビットコインの半減期が起きた際のビットコインの価格変動についてみていきます。
過去の半減期が起きた際のビットコインの価格変動を参考に、2020年6月に起きる半減期の際の価格変動の参考にしてみましょう。
4) 2020年の半減期によってビットコインの価格はどうなるのか
2012年11月と2016年7月に起きた半減期の前後のチャートをそれぞれご紹介します。
#2012年の半減期の際にビットコインの価格はどうなった?
参照:Simple Bitcoin Price History Chart (Since 2009)
チャートを見てもわかるように、2012年の半減期による価格変動は特にありませんでした。
しかし、2012年時点でビットコインを購入している人はそこまで多くなかったため、半減期に注目が集まらなかったのが原因とも考えられます。
次に、ビットコインの認知も高まってきた2016年7月前後のチャートを見ていきましょう。
#2016年の半減期の際にビットコインの価格はどうなった?
参考:CoinMarketCap: Cryptocurrency Market Capitalizations
2回目の半減期は、2016年7月10日に起きました。
この時のチャートを見ると、半減期の少し前の5月から価格が上昇を始め、半減期経過以降は価格が落ち着いたように見えます。
断言はできませんが、価格が上昇した一因は、多くの投資家が半減期に注目したためとも考えられます。
なお、一般的にビットコイン以外の仮想通貨でも半減期の影響で価格が上昇するといわれています。
過去2回の半減期のうち1回価格が上昇していることから、2020年6月の半減期にも注目していきたいと思います。