仮想通貨のベースとなっているブロックチェーン技術を活用した次世代型ゲームが話題になっています。
なかにはゲームをすることでお金を稼げるものもあります。
え、遊びながら稼ぐってどういうこと?と思われるかもしれませんね。
ここでは、仮想通貨ゲームについてまとめしたので、ご紹介します。
1. ブロックチェーン ゲームとは
ブロックチェーン ゲームとは、不特定多数のプレヤーがゲームの情報を保管・管理しながら、中央管理者のいないネットワーク上で行うゲームです。
仮想通貨の仕組みを利用し、新たに記録されていく情報がブロックごとに保管され、チェーンのように繋がってゆき、成果が資産として継承されていきます。
ブロックチェーン ゲームは、そのシステム上で、特定の管理者がいなくても確実に記録されながら展開していく、リアルで実践的な次世代ゲームです。
2. ブロックチェーン ゲームの仕組み
ブロックチェーン ゲームは、第三者によって改ざんされないという、ブロックチェーンの技術の上に成り立ち、公明正大な仕組みが保たれています。
それでは、仮想通貨ゲームのブロックチェーン技術とはどのようなものか、DAppsとは何か、ゲームのどこに仮想通貨が取り入れられているのかについて見てみましょう。
ブロックチェーンの技術とは?
ブロックチェーンとは、仮想通貨のデータを取引する技術で、取引(トランザクション)の正当性をネット上のコンピュータ(ノード)が検証し、その事実をブロックに記録して、永続的に次の取引に継承してゆくシステムです。
ブロックに記録されたデータは、分散管理されてユーザのコンピュータに保存されているため、第三者が不正に改ざんすることが不可能になっています。
そのため、特定の中央管理者がいなくても不特定多数の管理者によってその正当性が保たれ、真に公正で不正のない取引が成立するという特徴があります。
ブロックチェーンは分散してユーザ同士が管理しているため「分散型取引台帳」と呼ばれ、その情報は公開されていて誰でも取引内容を見ることができます。
銀行などを介さず、ユーザ同士でシステムを管理しあう構造が、真に民主的で、管理コストのいらないシステムとして注目されるようになりました。
DApps(分散型アプリケーション)とは?
DAppsとは、Decentralized Applicationsの略で、ブロックチェーンの技術に基づいた、非中央集権の分散型アプリケーションのことです。
分散型取引台帳で作られた仮想通貨にEthereum(イーサリアム)があり、その動作環境(プラットフォーム)上で多くのアプリが開発されました。
ほとんどの仮想通貨ゲームは、このイーサリアムのプラットフォーム上で作れられた分散型アプリケーション(DApps)です。
仮想通貨ゲームでは、データ転送にDAppsの仕組みが使われているため、データの安全性・整合性が確かなものになっています。
DApps(ダップス)とブロックチェーン ゲームの特徴とは?
ブロックチェーン ゲーム(仮想通貨ゲーム)は、DAppsが基盤となったアプリケーション ゲームで、下記の特徴があります。
・ アプリケーションがオープンソースであること
・ オペレーションが自動で、中央管理者がいないこと
・ アプリケーションの変更はユーザーの合意(コンセンサス)を得ること
・ データの記録や継承に、ブロックチェーンを利用していること
・ 報酬が流通可能な暗号化トークン(仮想通貨)で支払われること
ほとんどのゲームが、イーサリアムのブロックチェーン上で開発されており、ゲーム内で使う通貨(トークン)にイーサリアムが用いられています。
従来のスマートフォン ゲームとの違いは?
従来のスマホゲームは日本円で課金し、ゲームが終了すると、獲得したスコアも消滅して資産価値がなくなってしまいます。
仮想通貨ゲームでは、ゲームの成果がトークンとして残るため、資産として増やしてゆくことが可能です。
また、従来のゲームは、ゲーム運営会社による中央集権型で、運営元に利益が残るように操作されており、アイテムの転売は禁止されています。
仮想通貨ゲームでは、獲得したアイテムをユーザ同士で売買し、ユーザーと共にゲームを管理してゆくことができます。
獲得アイテムを売買するのをRMT(リアルマネートレーディング)と言いますが、アカウントに不正アクセスしてアイテムを盗む事件も発生しています。
しかし、仮想通貨ゲームでは、ブロックチェーンで情報が管理されているため、不正にアクセスできないようになっています。
3. 仮想通貨ゲームで稼ぐ?
仮想通貨ゲームの最も大きな特徴は、金銭的価値のあるものを売買しながら、資産を増やすことができる点です。
仮想通貨ゲームのメリットや、どんな種類のゲームがあるのか、ゲームの主なやり方や利益のあげ方についてみてみましょう。
仮想通貨ゲームのメリットとは?
従来のゲームでは、課金した資産を、ゲームの延長線上で取り戻したり、増やしたりすることはできません。
仮想通貨ゲームでは、仮想通貨(トークン)がゲーム内通貨として使われているため、トークンをアセット(資産)化し、残し続けることが可能です。
ゲーム自体がなくなったとしても、トークンは資産化されてイーサリアムとして残り、仮想通貨として実生活で使用することができます。
つまり、仮想通貨ゲームで遊びながら、お金を稼ぐことができるのです。
DAppsを活用した主なゲームには何がある?
仮想通貨ゲームで人気が高かったゲームには「Cryptokitties」があります。
そして、ポケモンのような「Etheremon」が流行り、最近では、2018年11月にリリースされた「My Crypto Heroes」などが人気です。
現在、次々と新しいゲームがリリースされています。
Cryptokitties(クリプトキティーズ) :暗号猫の育成ゲーム
Etheremon(イーサエモン) :イーサーモンスターの育成ゲーム
My Crypto Heroes :ヒーロー育成バトルRPG
BitPet(ビットペット) :デジタルウサギ育成ゲーム
くりぷ豚 :豚を繁殖してレースをさせるゲーム
Gods Unchained :eSports & カードゲーム
ContractServant :カードゲーム
Cryptospells :カードゲーム
ETH.TOWN(イーサタウン) :不動産投資のゲーム
Axie Infinity(アクシー) :ペットの育成・バトルゲーム
NovaBlitz :本格カードゲーム
Age of Dragons :MMORPGゲーム
仮想通貨ゲームBitpet(ビットペット)
それでは、ゲームのやり方を、シンプルな仮想通貨ゲーム、「Bitpet(ビットペット)」を例にとってご紹介しましょう。
「Bitpet」は、ビットペットと呼ばれるウサギを合成しながら育てるゲームで、合成されたビットペットは、ブロックチェーン上に記録されてゆきます。
2匹のデジタルなウサギを掛け合わせることで、自分好みのウサギのペットを作り、レースなどのミニゲームで競うことができます。
ゲーム内の通貨は「POP」で、1POP=1イーサリアムで購入し、POPを使ってビットペットを買ったり、合成したり、ゲームに参加したりします。
レースで勝てば報酬がもらえ、自分の育てたビットペットを売ることもできます。
ゲームにはどんなコストがかかる?
仮想通貨ゲームの登録は無料ですが、実際にゲームをするには下記の費用が必要になります。
・ キャラクターやアイテムの購入
・ コンテンツの利用料
・ ゲームの勝敗や資産などのデータ送信
ゲームを始めるには、まずキャラクターが必要で、キャラクターやアイテムを手に入れるには、ガチャをしたり、マーケットで購入したりしなければなりません。
また、ゲーム内でバトルやミニゲームをするには参加料が必要で、一回が数百円でも、回数を重ねるとそれなりの出費となります。
キャラクターやアイテムを購入したり、ゲームに参加したりすれば、データを送信して、ブロックチェーン上に記録することが必要です。
このデータ送信の申請を、トランザクションの発生・生成といい、ブロックチェーン上に記録することで、資産として引き継がれていきます。
仮想通貨ゲームでは、1つ1つの行動にトランザクションを申請するため、コストがその都度発生します。
コストと収益とのバランスとは?
仮想通貨ゲームでは、報酬をうまく得てコストをカバーすることができれば、収支をプラスにして収益を上げることができます。
しかし、仮想通貨ゲームはギャンブル性が強く、のめり込んでしまうと、課金地獄に陥ってしまいます。
ゲームによってコストは概算できますので、新しくゲームを始めるときは、アイテムの価格やコンテンツの利用料にいくらかかるかまず確認しましょう。
トランザクションの費用も考慮して、どのくらいの予算でプレーするか計画を立て、コストと収益のバランスを考えてゲームを始めることが大切です。
初期投資してゲームで稼ぐ!
現段階ではシステムがまだ不安定で、ゲームとしても従来のハイクオリティーなCGゲームアプリの方が面白いと感じる人が多いかもしれません。
しかし、ブロックチェーンの技術が進み、仮想通貨が普及して実用性が高まれば、ブロックチェーンゲームの市場は、今後さらに拡大すると予想されます。
ゲームで獲得したトークンで買い物をしたり、毎月の生活費を払ったりすることもできるようになると、リアルマネーとしての現実味を帯びてきますね。
YouTubeで生計を立てるYouTuberが存在しているように、ブロックチェーンゲームを職業とするプロのゲーマーも現れてきています。
予算を立てて計画的に遊ぶ!
仮想通貨ゲームは、通常のゲームよりお金がかかるため、何も考えないでお金をつぎ込むことはとても危険です。
遊んでお金を稼ぐことは魅力ですが、ゲームで勝つ人がいれば負ける人もいるため、仮想通貨ゲームで依存症になって、負債を抱えるリスクもあります。
予算を決めて、収益を上げるための具体的な策を立て、コストと収益のバランスを考えながら、冷静にゲームとの向き合うことが大切かもしれません。
4. 仮想通貨ゲームの始め方
ブロックチェーンゲームを始めるには、まず、仮想通貨と専用ウォレットが必要です。
イーサリアムなどの仮想通貨を購入し、ブラウザに対応したウォレットに入れて、仮想通貨ゲームにアクセスをしてゲームをプレイします。
仮想通貨の入手方法は?
仮想通貨の入手は、まずは仮想通貨交換所に登録して日本円で購入します。
初心者でも購入しやすい販売所にGMOコインがあります。
口座開設には本人確認が必要で、免許証やパスポートが必要になります。
イーサリアムはメジャーな仮想通貨で、基本的にどこの仮想通貨交換所でも購入できますが、購入や送金の手数料が割高になるところもあります。
ネットで、イーサリアムが安く入手できるところを探しましょう。
ちなみに、「BITPoint」は送金手数料が無料なのでお勧めです。
ウォレットの選び方は?
仮想通貨ゲームでイーサリアムを使うには、その通貨を保管するため、ブラウザに対応したウォレットが必要になります。
仮想通貨ゲームに活用できるお勧めウォレットには、
・ METAMASK (メタマスク)
・ tokenPocket (トークンポケット)
・ HB Wallet (エイチビーウォレット)
・ GO! WALLET (ゴーウォレット)
などがあります。
METAMASK(メタマスク)は、ブロックチェーンゲームで一番使われているウォレットで、日本語にも対応していて初心者でも使いやすいと評判です。
PC専用ウォレットで、データを他のブラウザウォレットにインポート・エクスポートできるのがメリットです。
tokenPocket(トークンポケット)は、人気のMy Crypto Heroesにも利用されている、国産のスマホ専用ウォレットです。
メタマスクに比べて動作が軽く、データ引継ぎや出力にインポートやエクスポートができ、色々な環境でゲームを楽しむことができます。
HB Wallet (エイチビーウォレット)は、ブロックチェーンゲームに特化したウォレットで、PC版とスマホ版があります。
スマホ版では、エアドロップなどもでき、日本語にも対応しているので初心者にも使いやすく、世界的にも評価の高いウォレットです。
GO! WALLET(ゴーウォレット)は、初心者にも使いやすい、スマホ専用ウォレットで、現在はiOSのみですが、androidのリリースも期待されています。
ポイントインセンティブでは、無料でポイントを貯めて仮想通貨がもらえ、キャラやアイテムにも交換できるのが魅力です。
複数のウォレットを使用するメリットは?
イーサリアムをブラウザ上に保管するウォレットは様々ありますので、自分にあったものを選びましょう。
ライフスタイルに合わせて、ゲームのデバイスを変えるとき、また、パスワードやキーのバックアップ用に、複数のウォレットで管理するのもお勧めです。
メリット①:PCとスマホでデバイスを変更
メタマスクは、PC専用ですが、スマホウォレットにインポートすることで、スマホで続きのゲームを楽しむことができます。
また、スマホのウォレットに対応していないサービスは、メタマスクに移してPCで利用することもできます。
メリット②:バックアップ用
スマホのウォレットの最大のリスクは、スマホを無くしてしまうと、ウォレットが消失してしまいます。
複数のウォレットでアカウントを管理し、パスワードやバックアップキーを保存しておいて、エクスポート機能を使って必要な情報を再度抽出することができます。
5. まとめ
ブロックチェーン ゲーム(仮想通貨ゲーム)は、DAppsが基盤となったアプリケーション ゲームです。
中央管理者がいなくても自動的にデータの記録が継承され、第三者によってその情報が盗まれたり改ざんされたりすることはありません。
報酬が流通可能な暗号化トークンで支払われ、資産として増やし、また、仮想通貨として使用することができます。
イーサリアムなどの仮想通貨を購入し、ブラウザに対応したウォレットに入れて、ゲームを始めます。
仮想通貨ゲームでは、遊んでお金を稼げる魅力がありますが、依存症になって、負債を抱えるリスクもあります。
収益を上げるための具体的な策を立て、コストと収益のバランスを考えながら、仮想通貨ゲームを楽しむことが大切かもしれません。