「バイナリーオプション」は、FX(外国為替証拠金取引)より低リスクで始められて資金も少ない金額から始められるという事からここ数年で爆発的に知名度が上がりました。
とはいってもトレード自体経験のない初心者の方は、どうやって始めたらいいのか、何が必要なのかなど知識がないから取引するのが不安という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな方にバイナリーオプションの仕組みから資産を増やすための考え方まで、そしてトレードするための準備や流れをまとめました。
1.バイナリーオプションって何?
1.1.バイナリーオプションの仕組みを知る
バイナリーオプションとは、英語で「Binary=二進法(「0」か「1」か)、「Option=選択」という意味で、現時点の価格より、最終的に高く(HIGH)なるか、低く(LOW)なるか、この2択を単純に予想する金融取引です。
例えば、現在の相場が1ドルが112円だった場合、設定された判定時刻の時に112円より高くなっているか安くなっているかを予想します。
予想通りの方向に進めば勝って利益が出る、予想がハズれると負けて損失が出るというとてもわかりやすい仕組みです。
また、初心者が始めやすいといわれるFX(外国為替証拠金取引)よりもさらに、バイナリーオプション取引は、シンプルなトレードができます。
それでは具体的な利益や損失が発生する仕組みをみていきましょう。
バイナリーオプションの利益は、予想が的中すると、「エントリーした取引金額×ペイアウト率」が報酬となります。
ペイアウト率というのは、業者による払い戻しの倍率のことですが、いつも一定ということではなく、バイナリーオプション業者は相場の状態によってペイアウト率を調整して利益を確保しています。
この倍率によって、受け取る金額が変わってきますから、予想が的中した時に倍率が高いほど大きな利益を手にする事が出来る事になりますね。
逆に損失は、予想が外れてしまった場合、エントリーした取引金額を全額没収されてしまいます。
具体的な金額の例で見ておきましょう。
「取引金額1000円に対してペイアウト率1.8倍でトレードした場合」
予想が的中した場合は、1000円の80%の800円が利益になり、払い戻し金が1800円になります。また、的中しなかった場合は 投資した1000円がそのまま損失になります。
このことから分かる通り、得られる利益が損失よりも小さいため、どうしても50%の確率ではトータル的には負けている事になるのがバイナリーオプションの利益と損失の仕組みです。つまり、バイナリーオプションは、勘で取引しただけでは絶対に勝てない投資商品なのです。
なんとなくわかっていただけたでしょうか?
(記事は海外バイナリーオプションを前提に書いています)
実際に体感すると、このような仕組みがより理解できると思いますので、「ハイローオーストラリア」という業者のデモ口座を使ってみることをオススメします。
デモトレードですので、お金は一切かかりませんし、登録も必要ありませんので、安心してバイナリーオプションを体験してみてください。
サイトを開いて、左上側にあるHIGHLOWマークをクリックします。
「本口座開設手続が終了しておりませんがよろしいですか?」
という画面になりますが、下にある「本口座開設手続きを中止する」をクリックします。
画面上部の「クイックデモ」をクリックして、取引を始めます。
1.2.FXとの違いと特徴
FXもバイナリーオプションも、基本は為替相場の動きを予想しますが、FXは為替の差益を狙う取引で、バイナリーオプションはペイアウトを狙う取引です。
FXは証拠金を元にレバレッジという証拠金以上の取引をする仕組みを使い、為替レートの差額から利益を大きく伸ばすことができます。
しかし場合によっては、証拠金が規定割合以下になると強制決済されるロスカットにより、投資金額以上の損失が出ることもあります。
そのため、エントリーしたポジションを自分で決済するわけですが、どこで利益を確定するのか、予想と逆に相場が動いた場合にどこで損切りをするのかがとても重要なポイントであり、難しい部分となってきます。
しかし、バイナリーオプションでは自分が選んだ判定時刻がきたら自動的に決済されるので、基本的に損切りの概念がありません。
バイナリーオプションはFXと比較して利益の確定や損切りのポイントを決める必要がないため、より投資初心者に向いているともいえます。
また他にも以下のような特徴があります。
【FXより少額から取引ができる】
業者によって金額は異なりますが、最低取引金額は50円から取引が出来る業者や、高くても1000円程度から出来るのが魅力の一つです。
また、FXは為替レートの変動幅が小さいとあまり利益がでませんが、バイナリーオプションの場合は、仮に0.01銭の値動きでも予想が当たれば、変動幅に関係なく同じ倍率が適用されます。
【エントリーした時点で利益や損失がわかる】
FXの場合は、取引時点ではどのぐらいの利益や損失が出るのか予想する事は出来ませんが、バイナリーオプションは自分で金額を決めてエントリーした際に、その時の倍率から利益と負けた時の損失がわかります。
【リスクが把握しやすい】
FXは気がついたら、最初に投資した金額以上の損をしていたという事がありますが、バイナリーオプションは、自分が投資した金額以上の損失額がでることはありませんから、リスク管理しやすいというメリットがあります。
【短時間で結果が分かる】
業者によって異なりますが、最短判定時間の数分という短時間で完結するので、忙しい方や長い時間での取引が苦手な方には適しています。
1.3.安全に資金を増やすための考え方
すでにお気づきだと思いますが、勝率50%では損失額の方が大きくなってしまいます。
逆にバイナリーオプションでペイアウト倍率1.9の場合最低勝率55% 以上を維持することさえできれば利益がだせることになります。(倍率が低いとより勝率をあげないと当然マイナスになります)
ただし2択とはいえ相場の動きを予想する力をつけずに、勘や運でトレードをしてしまうと、回数を重ねれば重ねるほど、勝率は50%に近づいていきます。
バイナリーオプションはあくまでもゲームやギャンブルではありませんから、仕組みやリスクをきちんと理解した上でトレードすれば、すぐに資金がなくなってしまうなどという事はなく、安全に取り組むことができます。
そこで最初は1回の購入額を抑えて、安定的に勝率55%を超えること目指しましょう。
勝率を上げきれないうちに、取引金額を上げて利益を大きく狙おうとすると、最終的に負けた時の損失が大きくなってしまうリスクが高いからです。
ではわかりやすいように勝率60% を例に説明していきますね。
「取引金額1,000円、ペイアウト1.8倍、6勝4敗」
6勝 +800 円×6 =4,800円の利益
4敗 -1,000円×4 =4,000円の損失 結果 800円の利益
この取引に対して、取引金額を1,000円から10,000円にあげてみます。
⇒「取引金額10,000 円、ペイアウト1.8倍、6 勝4 敗の場合」
6勝 +8,000 円×6 =48,000 円の利益
4敗 -10,000 円×4 =40,000 円の損失 結果8,000 円の利益
利益が8,000 円という結果ですが、取引金額が10,000 円なので、また1回負けると2,000 円の損失になり、トータル損益もマイナスになります。
では、取引金額は1,000円のままで勝率をあげてみます。
⇒「取引金額1,000円、ペイアウト1.8倍、8勝2敗の場合」
8勝 +800 円×8 =6,400円の利益
2敗 -1,000円×2 =2,000円の損失 結果 4,400 円の利益
利益4,400 円に対して取引金額は1,000 円なので、仮に4 回負けてマイナス4000円の損失になっても、トータル400 円の利益が残ります。
このように、取引金額を上げる前に勝率を上げたほうがリスクを抑えられるという事です。まずは大きく勝つのを目指すのではなく、少額で少しでも勝率を上げてリスクを減らしながら利益を積み上げるというイメージです。
ただしここでいう勝率を上げるというのは、決してスーパートレーダーのように勝ち続けましょうという意味ではありません。
いかに勝つかではなく、いかに負ける確率を減らすか、損失を最小に抑える事にフォーカスするということです。大切なのはいかに資金を減らさないかなのです。
そのためには、同じ失敗を防がないといけません。
損失を取り戻そうとあせって何度もエントリーしたり、なんとなくわからないままエントリーしてしまったり、ちょっと利益が出て調子にのって強気な取引をしてしまいがちです。
それから、利益を出すためには多くエントリーすることが必要だという考え方はやめましょう。損失を出さないために、今はエントリーしないという考え方を持つことが大切です。
無駄な負けを減らし、より確実な勝ちを拾っていくことが利益の積み重ねへの近道になります。繰り返しになりますが、「まず少額の投資で勝率55%を目指す」という事です。
では、そのために何をすればいいかみていきましょう。
2.バイナリーオプションを始めるために準備するもの
2.1.チャートを分析するツールをダウンロードする
それでは、バイナリーオプションを始めるために準備するものについて説明していきます。
より勝率の高いエントリーポイントを探すため『チャート分析ツール』を使って未来の値動きを予測していくことが必要になりますが、その相場分析に必要不可欠なのがMT4などの『チャート分析ツール』です。
多くのFXトレーダーから絶大な支持を得ているMT4(MetaTrader4、メタトレーダー)とは、ロシアのMetaQuotesSoftware社(メタクォーツソフトウェア社)が開発した無料で使える取引を行うためのソフトウェアのことを言います。
海外のFX業者で早くから採用され、現在日本から口座を開設できるほとんどのFX業者でMT4は採用されています。2011年にMT4の新バージョンとして2011年にMT5(Meta Trader5)がリリースされましたが、現在はまだMT4は世界で最も普及しています。
ここで、バイナリーオプションの取引画面にもチャートはでてくるけど、何が違うの?
と思われたかもしれませんね。
実は、この画面は「取引すること」の機能に特化しているので、分析ができる仕様にはなっていません。そのため分析機能にすぐれた取引ツールMT4を使って予測し、バイナリーオプションサイトの取引画面で取引をするという使い分けをします。
それでは、MT4のダウンロードの方法についてです。
現在メタクオーツ社の公式サイトからMT4をダウンロードすると、MT5の利用の促進のため公式に表示されているダウンロードボタンは全てMT5がインストールされます。
MT5をそのまま利用することは全く問題ありませんが、まだ不具合が多かったりするので、今回はMT4を使うために「XM」という海外のFX業者のデモ口座を申請して準備してみましょう!
こちらもデモ口座は無料ですし、申請して確認メールが届けばすぐにダウンロードできますので安心して下さいね。
それでは「XM」にアクセスしていきましょう!
デモ口座開設をクリックします。
登録する項目がでてきますので、入力していきます。
特に難しい箇所はないと思いますが、電話番号は最初の一桁をはぶきます。
(例)090から始まる場合 +81(90)xxxx-xxxx
取引口座詳細の項目は、デモ口座なのでそのままで大丈夫です。
パスワードを入力後、デモ口座開設をクリックします。
入力したメールアドレス宛に次のような登録完了メールが届きます。
「XM取引プラットホームをダウンロードする」をクリックします。
取引プラットフォームのページには、MT4とMT5の2種類が表示されています。
下にスクロールしていくと、対応している端末が表示されているので、使用する端末を選びます。
次の画面でダウンロードの画面がでてきますので、クリックしてスタートさせ、あとは手順を追ってインストールすれば完了です。
インストール後、MT4を開き画面左上の「ファイル」をクリック ⇒ その中の「取引口座にログイン」をクリックします!
ログイン情報にメールで届いたID、設定したパスワードを入力、サーバーを選びます。
あとはログインをクリックしてして、ログインができていれば一番上の部分と左側にある
ナビゲーターの口座にIDとサーバー名が表示されます。
以上で「XM」のデモ口座のアカウントでMT4を使う準備ができました。
2.2.バイナリオプション業者で取引口座を開設する
他に準備するものは、実際にエントリーするためのバイナリーオプション業者の取引口座の開設です。
手続きはとても簡単ですが、初心者の方は、どの業者を選べば良いのか、どう手続きをしたらいいのかなど不安ですよね。
まず最初に国内業者と海外業者にどのような違いがあるか見ていきましょう。
■国内業者と海外業者の違い
国内バイナリーオプションも、以前は海外バイナリーオプションと同じ仕組みを採用していたのですが、2013年11月にバイナリーオプション規制が施行され、仕組みに違いができています。
まず、”ペイアウト倍率の違い”があります。
海外バイナリーオプションの場合、ペイアウト倍率は固定ですから、1.8倍のペイアウト倍率の取引を選んだ場合には、為替レートがどう変動しても、予想が当たれば、1.8倍のペイアウト(払い戻し)になります。
それに対して国内バイナリーオプションの場合、払い戻し額の方が1000円と固定されていて為替レートの変動に合わせて、ペイアウト倍率が変わります。
FXの仕組みに近く、できるだけ現在レートよりも大きく変動して、予想が当たらないとペイアウト倍率は低いことになります。
次に違うのは、取り扱っている”通貨ペアの数”です。
日本の業者の場合、ドル円、ユーロ円、ユーロドルがメインであり、3ペアから7ペアくらいになりますが、海外の業者は5~20くらいの取扱いがあります。
最後は、”判定までの時間の違い”です。
海外バイナリーオプションの場合、判定までの時間は30秒、60秒、1分、2分、5分、15分、1時間、2時間の中から選ぶことができます。
判定までの時間が短い方がトレンド発生時などは予想がしやすいので、判定時間が長いときより少しペイアウト倍率が小さくなりますが、短い時間を選ぶ方が多いと思います。
国内バイナリーオプションの場合、購入開始から判定時刻までは最短で2時間になります。
判定時刻の最短1分前まで購入できますが、その場合現在レートと判定レートの差が大きくなる可能性はあまりないため、予想が当たったとしても、ペイアウト倍率は1.01倍くらいにしかなりません。
前のように同じ仕組みであれば、日本国内のバイナリーオプション業者の方が、金融庁(財務局)が監視している、24時間体制の日本語サポート、信託保全など安全面や安心面で優れているので、国内バイナリーオプション業者を選んだ方がいいかもしれません。
しかし残念ながら、バイナリーオプション規制によって国内バイナリーオプションは日本独自ルールになり投資方法が複雑になったため利益を出しにくくなりました。
一方、海外バイナリーオプションの場合はシンプルなルールですし、ペイアウト倍率が高いバイナリーオプション業者を選ぶことが勝率をあげる事につながります。
安全面には注意が必要ですが、利益を上げることを重視するのであれば、海外バイナリーオプションを選ぶ事をオススメします。
■海外業者のデメリット
1. 海外業者でクイック入金したい時は、クレジットカードでの入金はできますが、銀行振込の場合には、リアルタイムでの入金が利用できません。
(ハイローオーストラリアはクイック入金に対応)
2. 時差などの理由からチャットやダイレクトメッセージの返信が遅れる事があり、手続きや確認などに時間がかかる場合があります。
例えば、出金に関してですが、業者によっては最低額に制限があったり、手数料がかかる業者もあります。また、送金に関しては海外送金になりますので、銀行から送金手数料を差し引かれることになります。
3. 海外バイナリーオプション業者の方が無登録業者が多く、日本語の情報が少ない業者もあります。
無登録業者だから危険という情報に関してですが、この登録というのは、金融監督庁に登録しているかどうかということになります。各国に自国の金融監督庁があるので、日本の金融庁に登録していない業者がイコールは無登録業者で危ないという事にはなりません。
例えば、オーストラリアで言えば、ASIC(オーストラリア証券投資委員会)が金融監督庁にあたります。「ハイローオーストラリア」のように、このASIC(オーストラリア証券投資委員会)の金融ライセンスを保有している優良業者があります。
日本にも、無登録業者はありますから、金融監督庁が監督していない業者が危ないということです。
以上のポイントから総合的に見てオススメの海外業者は「ハイローオーストラリア」です。
最低入金額が業界最安値の5,000円からになりますので、まずはハイローオーストラリアで始めみてはいかがでしょうか。
それでは、口座開設の方法をみていきましょう。
まずWEBサイトを開きます。
入力フォームに必要事項を入力していきます。
「次へ、追加情報を入力をクリックして住所などを入力し、最後「次へ:申し込み完了」で基本情報登録は終わりです。
次に進むと身分証明書アップロードページが開きます。
本人確認書類として、「写真付本人確認書類」と「郵便物等」の2種類の画像を準備します。
あとはそれぞれの項目で、送信するファイルを選択。
「アップロードして手続きを完了させる」のボタンをクリックしてアップロードします。
以上で終了です。
最長1週間程度の審査があるので、審査完了のメールを待ちます。
書類提出に問題がなければ、最短1~2日で本人確認が完了しますので、後は開設した口座へ入金し取引を始めましょう!
3.トレードするために知っておきたい基礎知識
3.1.チャートを読む(相場を見る)テクニカル分析とは
勝率をあげていくためには、チャートを読むためのテクニカル分析が重要になります。
チャートには過去のデータとトレードする人の集団心理が反映されています。
ですから、チャートから情報を分析することで、未来の動きを予測する事になります。
具体的には相場の流れ、方向性をつかむ、つまり、トレンドを把握するのです。
通常、価格の変動は山と谷のようなジグザグな不規則な動きをします。
この不規則な動きが示す方向性がトレンドです。
トレンドには、上昇トレンド(高値を更新)・下降トレンド(安値を更新)横ばい相場(横ばいの山と谷の連続)の3種類があります。
バイナリーオプション初心者の方は、トレンドに逆らわず、明確なトレンド相場の流れにそってエントリーする事です。分析する力がつくにはやはり時間が必要ですし、難しいトレンドで取引するとリスクが増えるからです。
上昇トレンドが発生している場合は、現在の価格より高い(HIGH)にエントリーすることで、また、下降トレンドが発生している場合は現在のより安い(LOW)にエントリーすることで、利益を出せる確率が高くなります。
そして、しっかりとトレンドに乗れば、エントリーしたあとに大きな値幅が期待できる分、残りの何秒かで負けてしまうということも避けられます。
横ばい相場(レンジ相場)が発生している場合は、値動きがあまりない状態なので、流れがHIGHに動くのかLOWに動くのかその判断が非常に難しい状態です。
その場合はあえてエントリーしないという事も勝率を上げることにつながります。
以上の3つの流れのうち、今どんな状況なのか把握するためには、まずチャートを構成するローソク足の知識が必要不可欠になります。
ローソク足とは為替レートの価格の推移をローソクの形でわかりやすく表したもので、これが何十本も組み合わさってローソク足チャートができています。そしてローソク足はある一定の期間の始値、終値、高値、安値がまとめて表示されています。
画像引用:「投資の教科書」
「ヒゲ」の部分は、高値と実体との価格差、安値と実体との価格差になり、前者を上ヒゲ、後者を下ヒゲといいます。
「ヒゲ」の長さにより売り圧力と買い圧力の強弱がわかります。
上ヒゲが長ければ、一時はかなり上昇したけれども、売り圧力が強くて押し戻されて終わったという事ですし、下ヒゲが長ければ、一時は大きく下がったのに、買い圧力の方が勝り、押し戻されて終わったという事になります。
また、始値より終値が高い価格で終わった場合、ローソク足の実体部は「陽線」と呼ばれ、ローソク足の実体部が短ければ、買いの勢いは弱かった、長ければ買いの勢いが強かったことがわかります。
始値よりも終値が安い価格で終わった場合、ローソク足の実体部は、「陰線」と呼ばれ、ローソク足の実体部が短ければ、売りの勢いは弱かった、長ければ売りの勢いが強かったことがわかります。
ここまでは、ローソク足の意味するものを説明してきました。
さらに、絶対押さえていただきたい「時間軸」というものがあります。
ローソク足には、1分足、5分足、15分足、30分足、1時間足、4時間足、日足など色々な時間軸があり、それぞれの時間での値動きを切り取ってみています。
長い時間軸は短い時間軸をまとめて表示した形になり、長い時間軸での大きな流れをチェックしたあと短い時間軸で細かい動きをチェックするなど、複数の時間軸を活用して、値動きを確認できるということです。
さらにこの価格の動きを表すローソク足をいろんな視点から分析していくテクニカルツールというものがあります。
多くの有効なテクニカルツールがありますが、その中でもまず最初に知っておきたい
「移動平均線(Moving Average)」をみていきましょう。
画像引用:「投資の教科書」
ローソク足に移動平均線(青い線)がひかれると、より相場が分かりやすくなります。
移動平均線は、ローソク足の終値の平均値をつなぎあわせ1本の線にしたものなので、傾きや方向を見ることで相場の大まかな方向性がわかります。
また、ローソク足との位置関係で、ローソク足が移動平均線より上にあるときは上昇トレンド相場、下にあるときは下降トレンド相場、重なっているときは横ばい相場です。
そして、移動平均線の傾きの角度が大きいほどトレンドの力が強いという事になります。
さらにトレンド相場も、横ばい相場(レンジ相場)もいつまで続くのか、終わりや始まりがわかれば、エントリーしやすいですよね。
そのためには、移動平均線の短期、中期、長期の3種類を使っていきます。
3つの期間の移動平均線の方向性をみれば、相場の大きな流れと小さな流れが同じ方向に沿っているか判断材料が増えて精度が上がります。
良く使われている期間は、短期25日、中期75日、長期200日ですが、この数字以外でも、ご自分でそのうち攻略法として試していくようになると思います。
トレンドの始まりと終わりを読み取るサインに「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」があります。
■「ゴールデンクロス」
短期もしくは中期の移動平均線が、中期もしくは長期の移動平均線を下から上に抜けた相場のことを指します。
Aでは短期MA(黄)が、中期MA(青)を上に突き抜けていますが、これがゴールデンクロスです。この場合はさらに長期MA(赤)の上に突き抜けています。
ゴールデンクロスが発生すると、相場転換のサインで上昇トレンドが発生する可能性が高いと言われていますので、そのあとの動きに着目します。
注意しなければならないのは、中期もしくは長期の移動平均線の傾きです。
中期もしくは長期の移動平均線がまだ下方向に傾いている場合は、ダマシの可能性があるため、水平もしくは上昇中にゴールデンクロスが発生している時にエントリーする方がより確実です。
■「デッドクロス」
短期もしくは中期の移動平均線が、中期もしくは長期の移動平均線を上から下に抜けた相場のことを指します。
Bでは短期MA(黄)が中期MA(青)を下抜けていますが、これがデッドクロスです。
短期MA(黄)は続いて、長期MA(赤)も下抜けました。
デッドクロスが発生すると、相場転換のサインで、その後下落トレンドとなる可能性が高いと言われていますので、そのあとの動きに着目します。
注意しなければならないのは、中期もしくは長期の移動平均線の傾きです。
中期もしくは長期の移動平均線がまだ上方向に傾いている場合は、ダマシとなる可能性があるため、水平もしくは下降中にデッドクロスが発生している時にエントリーする方がより確実です。
このようなテクニカルツールが同じ設定でも、時間軸を切り替えれば見え方が変わり、そこから読み取れる情報も変わります。
そこで勝率の高いトレードをするためには、1つの時間軸だけでなく、上位足と下位足と組み合わせることがポイントです。
例えば、15分足で取引する時は、それより長い時間軸(上位足)の30分足もしくは1時間足、そして短い時間軸(下位足)の5分足、1分足が15分足の流れ同じ方向なのか確認します。
トレードする時間軸によって、他の時間軸での動きをチェックするだけでも判断の基準は大幅に増えることになります。
ここまで一度に理解するのは難しいかもしれませんが、必ずこのポイントでエントリーという事ではなく、このような転換ポイントに着目しながら、トレンドの起きている方向にうまくのっていく順張りで行いながら、トレードに慣れていきましょう。
上昇トレンドの時は上昇する相場に逆らわないで、下降トレンドの時は、下降する相場に逆らわないという事から始めていき、後は実践の中でチャートを分析する力を身につけていくのです。
それでは、実際ダウンロードしたMT4を開いて、このツールを設定していきましょう。
MT4を起動してログイン後、まずは自分が良く取引する通貨ペアを表示させたいので、不要なチャートを閉じます。最初に標準で表示されている4つのチャートのそれぞれ右側上のX印をクリックして一旦全て消します。
チャートを全て消すとグレーの画面になりますが、その状態から取引したい新しい通貨ペアのチャートを追加していきます。
「ファイル」→「新規チャート」をクリックして通貨ペア一覧から選択します。
画面はUSDJPYを表示しています。
*以上の操作を繰り返すことで、複数の取引する通貨ペアチャートを追加できます。
見やすく整列させるにはツールバーの「ウィンドウ整列アイコン」をクリックするか又は、「ウィンドウ」→「ウィンドウの整列」をクリックします。
次にツールバーに表示されている「M1~MN」をクリックしていくことで希望の時間軸で表示できます。
画面は15分足を表示しています。(M15)
では、このローソク足のチャートに移動平均線の表示していきます。
画面左中央に「ナビゲーター」というボックスがあります。
「ナビゲーター」→「インディケータ」→「トレンド」→「Moving Average」を順にクリックしていきます。
「Moving Average」を左クリックして、チャート内にドラッグ&ドロップすると以下のような画面が表示されます。
数値を設定するパラメーターの画面が表示されますので、今回は期間に短期として25を入力し、移動平均の種別は、Exponentialを選択します。
スタイルの色と罫線の種類が選択できます。最後に設定が終わったら[OK]をクリック。
あと2回同じように、中期として75、長期として200の数値を入力し設定を繰り返す事で、同じチャートに3本表示できます。これで完了です。
3.2.ファンダメンタルズ分析とは
バイナリーオプションは短期売買が基本なので、取引時の判断材料としては主にテクニカル分析に重点をおく事になると思いますが、国の金融政策や経済状態などを見ていくファンダメンタルズ分析も取り入れていくことをオススメします。
特に経済指標が発表される前後、為替が大きく動く可能性があるため、通貨ペアを選ぶときに関係する国の経済指標情報のチェックが必要なのです。
そもそも経済指標って何なのか?というと、各国の公的機関が定期的に発表する経済状況を示す統計データーです。
その中でも、毎月第1金曜日の夜に発表される「米国雇用統計」は最も重要視される指標です。通貨取引の場合は、すべての通貨がアメリカドルを中心に価格変動するシステムのため、必然的にアメリカの指標が重要になってきます。
雇用が拡大すれば景気上向きと判断されてドル高、逆に失業率が上昇してしまうと景気落ち込みと判断されてドル安になる傾向にあります。
ちなみに雇用統計の中でも特に失業率と非農業部門雇用者数変化は重要な要素として投資家たちは細かくチェックしますが、雇用の拡大・縮小の判断する重要なポイントは、関係情報機関から出される予測から、上がったか下がったかの比較になります。
この他、年8回、約6週間ごとに発表されるFOMC政策金利 、4半期ごとに発表されるGDP・国内総生産 、 FRB議長発言なども重要です。
それから、バイナリーオプション業者の中でも多く取り扱われているEUR(EU)、JPY(日本)、GBP(イギリス)、、AUD(オーストラリア)の経済指標の中で重要なものをあげていきます。
EURで取引をする場合は、ECB政策金利、GDP・国内総生産 失業率などのEUR全体の経済指標と、EURのGDPの30%を占めているドイツの経済指標とECB総裁発言。
JPYで取引をする場合は、日銀金融政策決定会合、日銀短観 、日銀マネタリーベースなどの日銀に関する経済指標と日銀総裁発言。
GBPで取引をする場合は、BOE政策金利発表 、GDP・国内総生産 、失業率。
AUDで取引をする場合は、RBA政策金利発表 、GDP・国内総生産新規雇用者数、失業率。
その他、経済指標以外にも、要人の発言や、政府の市場介入などでも為替が大きく動く可能性があるため普段から注目しておいた方が良いと思います。
ただしこれらの発表の結果によって為替の変動を予測するのは不可能に近いので、重要な発表の日時をチェックし、その時間にまたがって決済される取引をしない事です。
ファンダメンタルズ分析は、エントリーするポイントを分析するためではなく、思いがけない動きをして負けるのを防ぐため、取引をしない時間をチェックするために活用したほうがいいと思います。
3.3.資産管理のための購入額について
バイナリーオプションでは、取引時間(判定時間)が来たらその取引は終了となり、自動的に精算されてしまうのでFXのようなロスカットと言う考えはありません。
ただし、損切りがない分、資金の配分比率が重要になってきます。
そのために注意しなければならないのは、取引する購入額であり、自分の資産を細かく分散してポジションをつくることがリスク管理につながります。
それでは、購入額について考えていきましょう。
理想を言うと、バイナリーオプションの1回の取引金額は資金の1%~2%で行うことです。 資金が10万円だとしたら、1回の金額は1,000円~2,000円ということになります。
例えば、自己資金がない方も最初はできるだけ資金を細かく分散します。
資金が5万円だとすると早く増やしたい、大きく儲けたいからといって1回のポジションを1万円にしてしまわないという事です。
繰り返しになりますが、大きく勝つことを目指すのではなく、いかに負けないトレードをするかが重要なのです!
トレードでは必ず負ける時があります。勝ったり負けたりしながら、毎日少しずつ資金が増えていくという感覚をもつ事です。毎月何度も細かくトレードを行い、その月の資金を目標額だけ増やす事を心がけましょう!
まずは5万円の資金を1ヶ月後に6万円に増やす、後は複利で運用できればトータルとして大きな利益をうみだします。
また、購入額をあげるより先に、最初は少額からはじめて勝率55%をめざし、勝率を上げていくことの大切さを前述しましたが、資産が増えていけば、取引金額もその1%から2%で取引できるようになるわけです。
ルールを守らずに失敗を繰り返すとあっという間に資金が枯渇してしまいます。
バイナリーオプション初心者の方は、チャートの見方や分析の仕方などを勉強するのも大事ですが、しっかりと資金管理をして取引をしましょう!
4.メンタル(心理状態)がトレードの成功を分ける?!
トレードで勝ち続けられるようになるにはメンタルがとても重要だといわれます。
それは心理的なものが行動にかなり影響するからです。
例えば普段から手法の裏付けのある分析をし、根拠が明確なトレードをしているとします。
また資産管理のための購入額や取引回数もしっかりと決めています。
ある日、取引を始めたら連続で5回勝ち続けました。
調子にのり、このまま勝ち続けるのではという誘惑に負けて、取引回数や1回あたりの金額を増やしてしまいます。
今度は逆に、連続で5回負け続けました。
その分をとり戻そうとしてヒートアップして冷静さを失い、取引回数や1回あたりの金額を増やしてしまいます。
結果どちらも大きな損失を重ねることになりかねません。
そして人は損失が何度も続くと、恐怖心からトレードできなくなったり、手法が間違っているのではないかと同じやり方で検証しないまま、次々にやり方を変えてしまったりと悪循環をつくりだします。
それでは、メンタルを鍛えれば勝てるという事でしょうか?
鍛えるというよりは、不安になる要素をできるだけなくして、感情に左右されないトレードができるようにしていく事だと思います。
人はわからないものには不安や恐怖を感じますから、理解しないまま、根拠をもたないままでトレードをしないことが前提です。
結局大切なのは、メンタルを鍛えるというより、トレードに対して自信ををつけていく事だといえます。
このメンタル面がどう影響するか意識するだけでも結果に差がでてきますから、自分で決めたルールに沿って平常心で行う事を心がけていきましょう!
5.まとめ
いかがでしたか?
バイナリーオプションは、勘や運では勝てない、ましてやゲームやギャンブルではない事はわかっていただけたと思います。
勝率をあげるためには、チャートの分析など知識を深めていく必要がありますし、時間もかかります。ただ他のトレードに比べて、シンプルなルール、少額からできる、リスク管理がわかりやすいなど始めやすい事も確かです。
損失を怖がり過ぎて、知識を身につけてからにしようと踏みとどまるのはもったいないです。知識は重要ですが、実際トレードをして実践でしか身につかないのが相場を読む力だと思います。
取引に慣れていないうちは、デモトレードで練習したり、実際の取引を始める時も少額で行ってリスクを軽くし、実践しながら力をつけていきましょう!!